猫とおえかきと東京巡り

愛猫の写真とイラスト、時々東京観光も書きます

お題絵日記「スクリーントーンを切るのは苦手でした」

お題:スクリーントーン

 

今の世の中はデジタル時代であります。

 

それはマンガにも同じことで、プロ・アマ問わずデジタルツールをつかってまんがやイラストを描く人は、かなりの割合になりました。

 

かくいう自分も2017年よりデジタルツールを使い始めて、もう1年半になろうとしています。

 

最初は慣れるのに大変でしたが、いざ使ってみるとレイヤー機能や何度もやり直しが出来る便利さで、アナログにはない楽しみ方も出来ると実感しています。

 

アナログでは今もまだまだ欠かせないマンガ素材が、スクリーントーンです。マンガを描かない人でも、どういうものなのかは御存じかもれませんね。

 

漫画の灰色の部分や柄などに使われる薄いシールのようなもので、使いたい部分にスクリーントーンを貼り、使いたい部分を絵に合わせて切り抜いて使います。

 

ちょっとした小物から衣服の模様、人体の影を出すのにも使ったりしますし、学校や街並みなどの背景に使えるものまで種類は様々です。

 

なので、自分で色々なトーンを購入したりしていると、プロの漫画を見た時にこの背景はあのトーンだ!とわかってしまったりします。

 

鳥山明さんや漫★画太郎さんのようにトーンをほとんど使わずに、立体感や陰影を描きだす達人の方もいますが、ほとんどの漫画には使われていると思います。

 

自分も昔、原稿を描く時にはトーンを使っていました。しかし、このトーンを切るのがなかなかに技術のいる作業で、非常に苦手だったのです。

 

f:id:nekonekomuseum:20180909224131j:plain

 

大きな部分はともかく、細かい部分は切りぬこうとしてもなかなかうまくいきません。

 

大きな紙をカッターで二つに分けるのは簡単だけど、カッターで大きな紙の中から数ミリほどの円を切り抜くのは難しいですよね。トーンを切るにはそんな細かい作業がしょっちゅうありましたので、ここでかなり時間を要した記憶があります。

 

自分は筆圧が強い方なので、シャーペンの芯をバキバキ折ってしまう方でした。なのでカッターにも力が入ってしまい、原稿ごとトーンを切り抜いてしまう事もしばしば。

 

昔の原稿を見ると、裏にセロテープをはって切り抜いた部分を補強してあったりするのです。

 

これも慣れが必要で、しょっちゅうやっていれば上達したとは思うのですが、今と違って年に1回ぐらいしか絵を描くことがなかったので、ぜんぜん上達しませんでした。

 

トーンもそんなに消費せずでも画材売り場に言うとこれかわいい、とかきれいだからとトーンを購入し、柄トーンばかりが今も保管されております。これらを使う事はあるのでしょうか。

 

現在はデジタルでイラストを描きますが、基本的に漫画やイラストはカラーで描いているので、逆にトーンを使うことがほぼありません。

 

カラー背景は時々使いますが、自分の猫マンガの方は場面が古代だったり宇宙だったり江戸だったり恐竜が出てきたりと、それにあった背景自体がないんですよね。

 

だから背景自体がないのもありますけど、絵の練習も兼ねて背景も描くようにしてます。パース狂いが多々見られるのは、自分で描いているからだったりします

 

今日は上のイラストを描くため、初めてデジタルトーンを使いました。

 

使ってみて思ったのは、デジタルの方がトーンを切り取るのはずっと楽だということです。

 

切り取るというか不要な部分を消しゴムツールで消すのですが、レイヤーを使えば必要な所だけ消す事も出来ますし、アナログの時のように誤って原稿を傷つけることもありません。

 

失敗したらやり直しも出来ますし、インクをこぼしたりすることもないですしね。デジタルが広く普及するのはわかる気がします。

 

今回のイラストは、猫マンガと同じくアイビスペイントで描いたものです。アイビスペイントはカラーイラストメインのソフトなのか、メディバンに比べると白黒トーンは少な目なんですけどね。

 

いつか白黒原稿を描く機会がきたら、デジタルトーン貼りをもっと堪能したいと思います。