お題:ウゴウゴルーガ
ウゴウゴルーガと聞いてピンとくる人は、おそらく30代以上であろう。
まだフジテレビが「神」とされた頃、社会的現象を起こした子供向け番組である。
ミカン星人・シュールくん・マサオくんなど数々の人気キャラクターを生み出した番組です。私は特に好きなキャラクターが「アニキ」と「しかと」でした。現在の筋肉好き、シュール好きはこの影響が強いと思われる。
しかとは「おしりかじり虫」のアニメーションを手掛けた、うるまでるびさんのデザインです。うるまでるびさんは他のコーナーでもキャラデザインしてましたね。ぷるたぶちゃんとか。
ヘラジカのようなキャラクター「しかと」が、ヨーデルのBGMに合わせてただただ歩いていく。穴があっても崖があっても進んでいく。ただそれだけ。いわゆるナンセンスギャグです。
「アニキ」は筋肉ムキムキなアニキが、人助けをしているように見せて全然そうでなかったりなぜかサルと生活していたりと、オチのようなものはとくにないCGアニメ。何度か見ると、面白さがじわじわとこみあげてきます。
メインは「ウゴウゴくん」「ルーガちゃん」の二人の子供が、様々なキャラクターとおとぼけた会話をしていくコーナーです。週替わりで色々なキャラクターが出てくるのですが、当時はまだ珍しかった、CGで構成されたキャラクターが登場する番組でした。
「ミカン星人」はシュールというよりはブラックネタですね。これは今は放送できないかもしれません。
ミカンというキャラクターに据えられていますけど、当時の色々な事件、例えば湾岸戦争とか殺人事件を元ネタにしているようなものも結構ありましたしね。
子供向けといいながら純粋な子供向けな内容だったのは「ノンタン」ぐらいで、そのほかはナンセンスギャグやシュールギャグの連発で、本当に子ども向けなのか?と思うほどぶっとんだ番組でした。
こういう番組は、見る人によってはただのくだらない番組になってしまうかもしれません。
しかし当時多感な時期であった私は、すっかりこの番組のファンになりました。毎週ビデオもとってました。
今描いている「ほら、ここにも猫」もかなりここから影響を受けていると思います。特に深い意味もなく、なんだかよくわからないうちにオチがついている、そんなナンセンスギャグが好きです。
シュルレアリスムも好きですから、一見見るとよくわからないもの、というものに惹かれるんでしょうね。
こうなんだ、って答えをはっきり言われるよりも、これはなにを現しているんだろうと色々考えてみる方が合っているのかもしれません。
なお、ウゴウゴルーガは1年半ぐらいで終了してしまいました。何で終わってしまったのか当時はわからなかったのですが、あとでWikiを見た所、報道番組をウゴウゴルーガの時間に放送したいというフジテレビの要請があったそうです。
また、スタッフさんが毎週新しい技術や表現に挑戦し試行錯誤しながら作っていたので、燃え尽きてしまった部分もあったそうです。
今ここまで情熱的なテレビ作成をしているところがあるのかは知りませんけど、確かに色々すごい番組でした。たぶん今なら放送できない内容もあるかもしれません(うん●ネタとか、楽屋ネタも結構あった)。
でも、その情熱は確実に視聴者に伝わった気がします。少なくとも自分は、かなり影響を受けましたので。