江戸の人々もお風呂が好きなのです。
『ほら、ここにも猫』・第237話です。
作成日:2018/03/06
槽と洗い場を仕切る「ざくろ口」の入り口にねこ達が居座ってしまったため、なかなか出入りができなくなった事もあったようです。
江戸時代にも湯屋はあちこちにあったようですが、その施設のつくりは現代のものとかなり異なっていたようです。
「ざくろ口」とは、浴槽と洗い場をつなぐ出入り口の事ですが、浴槽の室温を逃がさない様に入り口は低く狭く作られており、人々はかがんで入らなければいけませんでした。
かがんで入る事を「かがみ入る(かがみいる)」と言ったそうです。
また、当時鏡の曇りを取る時にざくろの実を使っており、鏡を磨く事を「鏡鋳る(かがみいる)」と言い音が同じため、浴槽への入り口を「ざくろ口」と呼ぶそうになったんだとか。
なお、明治に入ると衛生的でないということで、ざくろ口は廃止になっていったそうです。