ペスト医師の杖を描き忘れました。
『ほら、ここにも猫』・第174話です。
作成日:2017/03/01
命がけでペスト患者の治療を行うペスト医師に、ねこもねずみを捕まえて手伝おうとしていたようです。
最初このペスト医師の絵を見た時に、中世時代のカルト教か何かと思ったのですがあとからこれが、17世紀から18世紀ごろのペスト専門の医師であることを知りました。
なかなかにゴシックな格好ですが、当時ペストは悪い空気によって感染するものと考えられていたようです。
そのため空気に触れない様に全身を包み込む服、鳥のくちばしのようなマスクには、空気を吸い込まない様にハーブ等の香料を詰め込んでいたんだとか。彼らの治療法は悪い血を外に取り出すことであったそうです。
ペストは菌に感染したねずみの血を吸ったノミが人間の血を吸う事で罹患しますので、治療中に血に触れてペストに感染することもあり、まさに命がけでありました。ですが、この医師たちの活躍でペストが撲滅されたという実績はなかったそうで。
ペストの本格的な治療は、20世紀にはいり抗生物質が開発されてからになります。過去の病気と思われていますが、天然痘のように根絶されたわけではないので、今でもペストに感染するケースがあります。
放置したりしなければ、現在では抗生物質により治癒できる病気となっています。